Q : CLAとは何の略称で、CLAメソッドとはどんなものか?
A :
CLA = Classified Language Acquisition の略称
を表し、CLAメソッドは、段階分けされた(第二)言語習得の学習方法ガイドラインです。
※「段階分け」については、このページにて、後述してあります。
分かりやすいように、「料理」を例にとってみます。英語の学習教材や英会話学校などが
《食材》にあたり、
CLAメソッドは、それらの教材をどのように学習(調理)するのか手順が記載されている《レシピ》です。そして、学習者ごとの最終目標が、調理後に完成した
《料理》ということになります。
つまり、レシピとしてのCLAメソッドは、あなたのゴール(完成した料理)を達成するための具体的な手順を示し、ゴール達成までのサポートを提供しています。
以下の、4技能における4つの箱が、
【CLAメソッドの早見表】です。
この4枚の手順どおりに行えば、理論的には、誰でもペラペラになれます。
※もちろん相当な努力が必要ですが。
なぜ、自信を持って、そう言い切れるのか?
その理由は、「どのようにCLAメソッドが作られたか」という点に秘訣があります。
つまり、CLAメソッドは、日本人英語成功者187名の学習方法の成功学習パターンを抽出して独自に体系化し、第二言語習得研究の視点から理論的裏付けを行った上で、さらに、制作者自身とモニターの方々で試して、実際に効果があった学習方法のみを体系化したメソッドだからです。
※以下の、『中間性』とは何か? にて、さらに詳しく説明しています。
※「総勢187名の成功学習パターンの抽出と、その独自の体系化」の詳細ついては、無料版CLAメソッドのP14以降をご参照ください。
ここで、その
具体的なモニターの事例を紹介します。留学経験のない純ジャパ(帰国子女ではなく日本で生まれ育った日本人)の学生2名に約1年間に渡りCLAメソッドのモニターとして協力してもらい、効果を測定し、一定の効果を得ることに成功しました。以下が、その結果です。
※ 無料版CLAメソッドのP24から抜粋。またP23からは、CLAメソッド体験者の実際の感想が載っています。
正直に申し上げますと、CLAメソッド(有料版)自体は、学術的な理論による裏付けを丁寧に説明しているので、読みこなすのに時間がかかります。ですので、すぐに理論を実践し、英語の学習を始めたい方には不向きです。そこを解消するために、当サイトのサイドバーにある「CLAメソッドの活用例」を創りました。もっと言えば、
CLAメソッドの小難しい理論を100%理解することなく、「CLAメソッドの理論は信頼するから、手っ取り早く英語がうまくなる方法だけ教えてほしい!! もう今すぐにでも英語を本腰入れて始めたいから、やり方だけ教えてほしい!!」というご要望にお応えし、サイドバーに【CLAメソッド活用例】を創りました。
CLAメソッドに基づいた上で、目的ごとに適した具体的な教材と、その学習の仕方を提案しています。ですので、安心して、ご自身の英語の目的に合った活用例をお選びください。
※自分の目で理論部分を確認し、確信を持って学習を進めたい本格派の方、また、自分で学習方法をカスタマイズしたい方は、ぜひ有料版をご参照ください。
ただし、CLAメソッドは、
「独学」「本気」の方向けです。<聞き流して英語をマスター!>などというような他力本願の方向けではありません。自分でコツコツ継続して学習を進めていく意志があることが大前提です。その意味で、CLAメソッドを、
正攻法 として位置付けています。
またトップページにて、
「大人」を強調し、
「大人英語の正攻法」 と標榜したのは、赤ちゃんのような自然習得ではなく、日本人の強みである勤勉さと、あなたの中学高校での蓄積を生かして、大人が意志と目標を持って行う
<大人の”学習”による英語マスター>を主眼にしているためです。
※「どうして、そこを主眼としたのか?」その理由について、また、その背景にある”臨界期”についてなど、詳細が知りたい方は、コチラ<Q&A 純ジャパの大人でも英語がうまくなれますか?>を、ご参照ください。
Q : CLAメソッドの特徴は?
A :
以下の3つの特徴があります。
CLAメソッドの特徴1・・・『段階分け』
CLAメソッドの特徴2・・・『中間性』
CLAメソッドの特徴3・・・『オーダーメイド性』
Q : 『段階分け』とは?
A :
簡単に言えば、理論に基づいた英語のレベル分けを行ったということです。
「英語初心者からペラペラへの道のり」ページにある上記のイメージのように、英語能力のレベルを
5段階に分けて、その段階ごとに対応した学習手法と教材も段階(分類)分けを行いました。詳しくは、
コチラを参照してください。(さらなる本質的な内容が知りたい方は、
有料版のCLAメソッドのP25〜P27をご参照ください。)
この段階分け(レベル分け)により、
「あなたが今どのレベルにいて、次のレベルに行くために、どんな能力を磨くことが必要で、それをどのような手法/教材で行えばいいのか?」という点を明確に把握することができます。
また、その段階分けを、水平横断的に捉えることで、
「各4技能において、現時点でどの能力が足りていないのか?」という疑問も解消されます。リスニングを例にとって説明してみます。
段階分けの観点がないと、、、
◆リスニング = 単語力
という平面でリスニングの能力をとらえることになりますが、段階分けの観点を用いると、、、
◆リスニング = 単語力+4つの音の慣れ+音声処理自動化+統語処理の精緻化+一時保持量+スキーマ
というように、今まで平面に見えていたリスニングの能力の仕組みが、より立体的に見えてくるようになります。後者のように立体的にリスニングの能力の仕組みが分かれば、リスニングの能力を向上させるために、単語だけを闇雲に暗記するということがなくなります。
後者の立体的なイメージは、桶です。
6枚の板で、構成されている桶をイメージしてください。
桶 = リスニング能力 と見立てます。そして、後者のリスニングの構成要素の6能力を、6枚の板に見立てます。
その桶の中では、単語力は、あくまで1枚の板にすぎません。いくら、1枚の板が長くても、他の5枚が短いままだったら、その一番短い板の部分で、水(英語)は漏れてしまいます。
6枚(6つの能力)の板を、すべてまんべんなく向上させてはじめて、水(英語)を注いだときに、漏れ出さずに、受け止める(英語を聴いて理解する)ことができるようになります。
※さらに、「”英語を聴いて理解する”ために、脳内ではどう処理されているか?」「そして、なぜその処理を高速化/自動化するためには、シャドーイングという手法が効果的なのか?」という点が気になる方は、有料版の第4章をご参照ください。
ここでは、リスニングの例で説明しましたが、各4技能において、このように、より立体的に理解を深め、より効率的な学習戦略を立てられるようになります。これが、段階分けの具体的な効用です。
以上が、
CLAメソッドの特徴1 : 『段階分け』の説明でした。
Q : 『段階分け』の具体的な効果は?
A :
上記の通り、「あなたが今どのレベルにいて、次のレベルに行くために、どんな能力を磨くことが必要で、それをどのような手法/教材で行えばいいのか?」という点を明確に把握することができます。以下にその具体例を挙げます。
例えば、あなたが、高校レベルの読解力があり、基礎発音をマスターし、簡単な会話ができる大学生で、来年留学を目指しているとします。
5段階ピラミッドの指標を使うと、あなたの現在の英語の実力がLv2であり、目指すレベルがLv3ということが分かります。
このレベル(段階)分けで、実力だけではなく、あなたが次のレベルに行くために獲得すべき能力と、採用すべき手法/教材/教材のレベルまで把握することができます。
CLAメソッドによると、Lv2のリスニングから、Lv3に上がるために必要となる能力は、「音声処理自動化と一事保持」の能力だということが分かります。
その能力を獲得(向上)するため、シャドーイングという手法を採用し、K/Hシステムというシャドーイング専用の練習本と、その初級編のレベルを採用する、ということが分かります。
この時点で、
1。あたなが今どのレベルにいて、
2。どのレベルを目指し、
3。次のレベルに行くために、どんな能力を磨くことが必要で、
4。それをどのような手法/教材を採用すればよいのか?
5。またどのレベルの教材を採用すればいいのか?
の5点を明確にすることができ、迷い/不安なく、学習を進めることができます。
ここまでが、縦断的(レベルを分けているという意味)な段階分けの効用です。
加えて、横断的な段階(分類)分け、つまり、上記の、桶の例による効用も期待できます。
つまり、上記のように、
◆リスニング = 単語力+4つの音の慣れ+音声処理自動化+統語処理の精緻化+一時保持量+スキーマ
ということが、段階(分類)分けによって、分かっているので、1つや2つの能力(要素)だけが向上しても、リスニング能力が全体として上がるとは限らないということを前提知識として持てることになります。
具体的には、初級レベルのK/Hシステムで、1ヶ月がむしゃらにシャドーイングを特訓し、「音声処理自動化と一事保持」の能力を向上したとします。学習している間も、リスニング自体が全体として向上するとは期待せず、「今、音声処理自動化と一事保持の能力を向上するためにやっているんだ!」という意識を持ち続けることができます。
この意識がないと、、、「1ヶ月も頑張ったのに、結局、リスニング能力上がってないよ、、、無駄だったな。」という思考回路に陥り、落胆し、やる気が失われてしまいます。また、次に何をやっていいのか分からなくなり、迷走状態に戻ってしまいます。
桶のイメージを理解し、ここまで読み進めてこられたあなたなら、
「1ヶ月シャドーイングを続けるだけで、映画が字幕なしでいきなり聞こえるようになる!」
なんていうことにはならない、ということが簡単に見抜けると想います。
また、段階分けというモノサシがあるので、「すぐにペラペラになる!!」のような教材の謳い文句にも踊らされなくなります。その教材や、メソッドが、「何に効果があるのか?」ということを、段階分けのモノサシで測り見抜くことができるようになるからです。
Q : 『中間性』とは何か?
A :
一般書と専門書の中間であるということ
以下で、ここで定義する一般書と専門書の違いを説明します。
《一般書》の英語学習法
第二言語習得研究の見地からの客観データを伴わない、主に筆者の体験に基づいて体系化された英語学習法のこと。
良い点 : 簡易な言葉で、即実践しやすい形でまとめられている点。
悪い点 : 客観データがなく裏付けされていない場合が多いので、その学習方法が、誰にでも効果的であるという可能性が相対的に低い点。
VS
《専門書》の英語学習法
第二言語習得研究の見地からの客観データを伴う、専門的に体系化された英語学習法のこと。
良い点 : 客観データで裏付けされた専門的な学習方法であるから、信頼性が高い点
悪い点 : 専門用語が中心であるため、理解とその実践までに時間がかかってしまう点。
【CLAメソッド】は、、、
《一般書》の英語学習法と《専門書》の英語学習法の中間
つまり、CLAメソッドは、第二言語習得研究(以下、SLA)における専門的な知見を、できる限り簡易な言葉で、即実践できる形で体系化した学習法であるということです。
基本的には、上記した『より良い外国語学習法を求めて』、『シャドーイングと音読の科学』、『英語習得の「常識」「非常識」』などのSLAにおける専門書から、客観的なデータで裏が取れている英語学習方略(戦略)を厳選し、抽出しました。
具体的には、日本人(純ジャパ)の英語成功者の「成功パターン(態度や手法)」と「成長パターン」を抜き出し、さらに、それをそのまま、まとめるだけでなく、客観的なSLAの理論とデータで裏付けを行った上で、独自に体系化しました。
理論的に裏付けされているので、単純に、英語の目標達成の戦略として、正しい学習方法と手順を示すだけでなく、「この学習方法を続けていて、本当に意味があるのか?効果があるのか?」という
不安を解消するメソッドでもあります。
さらに、その体系化した学習方法を、
筆者自身と、そしてモニターの方々で実践し、効果を確認し、一定の汎用性を担保した英語学習法が、CLAメソッドです。
また、一般書の良い点である「分かりやすさ」と「即実践」部分を、CLAメソッドがより効果的に発揮できるよう、本サイトを創りました。CLAメソッド内では、やや難しい用語などもありますが、本サイトでは、できるかぎり分かりやすい言葉や身近な例を使って、CLAメソッドを説明しています。そして、CLAメソッドを即実践できるように、サイドメニューに【CLAメソッド活用例】を設置しました。少々分かりづらい部分があるとは想われますが、本サイトを通して、あなたに合った学習方法が見つかれば幸いです。
以上が、
CLAメソッドの特徴2 : 『中間性』の説明でした。
Q : オーダーメイド性って何?A : あなたに合ったあなただけの英語学習プランを創ることができます。
上図のピラミッドの【ペラペラへの道のり(ロードマップ)】ように、CLAメソッドは、あくまで、ピラミッド(英語上達)の日本人に適した正しい登り方(正しい学習方法)を示しているだけです。つまり、「絶対にこのやり方をしろ!!」という1つの学習方法に固執した押しつけではありません。
このCLAメソッドというロードマップで、英語学習(ピラミッド)の全体を俯瞰しながら、あとは、ど
こをゴールにして、どの登り方(学習方法)を選択して、どんなペースで登って(学習して)いくのかは、あなたの自由です。
そもそも、学習者によって、目指すゴールも違えば(必ずしも頂上を目指す必要もありませんし)、学習者のスタート地点も違います。また、学習者の好みや、投資できる時間などのリソース、今まで蓄積してきた学習量や持っている教材、設定するゴールや置かれている状況から発生するモチベーションは、学習者によって、全く異なってきます。
ですので、本サイトのペラペラへの道のりページと、無料版CLAメソッドでおおよそのロードマップの全体像を把握できたら、あとは、あたただけの、あなたに合わせた学習戦略プランを、あなた自身の手で創り出すことができます。それは、一番はじめの料理の例を借りて言い換えれば、CLAメソッドに裏打ちされた、
あなただけのオリジナルレシピ(学習戦略プラン)になるわけです。
これが、オーダーメイド性の真意です。
ただし、当然ながら、オリジナルの学習プランを生み出すには、それなりの、CLAメソッドへの理解が必要になりますし、本サイトと無料版CLAメソッドの網羅的な情報量だけでは、根本的な理解を持って、0からオリジナルの学習プランを生み出すことについては、ある程度の限界があります。
かつ、戦略を練る時間が惜しいほど逼迫した状況にあり、戦略策定にあまり時間かけられず、
「理論はいいから、とりあえず手っ取り早く、正しい学習方法だけ教えてほしい!」という学習者の方もいらっしゃると思われます。
ですので、本サイトと無料版CLAメソッドの情報量だけで十分に理解できる分かりやすい形、また即実践できる形で、CLAメソッドのエッセンスを埋め込んだ
【CLAメソッド活用例】を創りました。(※サイドバーを参照。)
オーダーメイドで学習者ご自身が創り上げる学習戦略プランを、仮に、ホテルのレストランなどでの
《バイキング方式》だとすれば、CLAメソッド活用例は、すでに学習プランが目的に合わせて選定されてパッケージ化されている
《定食》に相当します。
その《定食》自体も、あくまで提案ですので、ガチガチにその学習手順通りに進める必要はありません。その中で紹介されている教材も、同じ内容で同じレベルの教材であれば、どのような教材でも構いません。あなたの好みに合わせて選定し、あなたのゴールに合わせて、戦略自体にアレンジを加えて下さい。
例えば、サイドバーにある『海外旅行』の活用例の場合 :
スピーキングにおいて、表現集(チャンク集)で一人で会話の練習(パターンプラクティス)をある程度行って習熟してから、英会話学校でスピーキング実践を行う、という学習手順になっています。しかし、英会話自体が苦手な人、もしくは、大好きな人は、モチベーション維持や、心理的バリアーを取り除くために、初期段階から英会話学校に通っても、全く問題ありません。このように、どんどんあなた好みの学習戦略プランにしていってください!
また、CLAメソッド以外の学習方法やメソッドと組み合わせて、学習戦略プランを創ることも可能です。ただし、様々なメソッドや学習方法があふれていますので、鵜呑みにせずに、ご自身で必ず裏をとってから活用してください。
逆説的ではありますが、もちろんCLAメソッド自体も鵜呑みせずに、批判的に他のメソッドと比較して頂き、あなたが納得できる部分だけを活用して下さい。
やはり、人から指示されたプランだと、人のせいにしがちですし、正直、モチベーションも上がりにくいですよね。自分の頭で吟味し、自分の手で創ったプランなら、試行錯誤も楽しいですし、モチベーションも高く、何より、納得感/達成感もひとしおです。どうせ上達するんだったら、楽しく行きましょう(^^)♪
以上が、
CLAメソッドの特徴3 : 『オーダーメイド性』の説明でした。
そして、ここまでが、
CLAメソッドの概要についての説明でした。
最後に、、、
少し堅く表現すれば、この【CLAメソッド】は、英語を習得していく仕組みと英語学習方法の効用を理解した上で、各学習者に適した学習プログラムを自ら作成・実行できる手助けを目的とした方法論です。つまり、魔法のようなメソッドではありません。
学問に王道なしです。”正しい”アプローチ法、自分に適した学習法と学習プログラムを獲得された後は、地道に英語学習を継続し、一歩ずつ成長を楽しんで下さい!!CLAメソッドと本サイトが、あなたの英語学習に少しでもお役に立てることができれば幸いです。